86. 尾州(一宮)で製作した生地で麻シャツを
2022年05月09日
今回は尾州で染色・織り・整理をした麻の生地をご紹介させて頂きます。写真の生地は麻100%の生地で、細い糸を使っているため織るのに大変苦労する生地です。尾州でもこの細さの麻糸を織ることができる所は少ないかと思います。
麻はとにかく伸縮性がないので、糸の張力(テンション)が凄く大切になってきます。整経でテンションをミスしてしまったら、織機で織ることができなくなるので、やり直しになってしまいます。整経で使った糸がパーになってしまうので、凄く神経を使うのが細番手の麻糸です。私自身何度も麻の整経をしましたが、最初の頃は麻が凄く嫌いでした。笑 でも経験する内に麻の糸の特徴を把握できてきて、ウールやコットンと同じ様な感覚で整経できるようになりました。工場で働いていた頃は秋から冬にかけて、毎日麻を触っていたと思います。なので普通の人よりも麻への愛情は人一倍です。笑
織機に乗っても、整経のテンションが悪いと糸が沢山切れてしまい、織るスピードが落ちてしまいます。なので、整経がうまく行けば良い生地ができると言っても過言ではないかと思います。
このようにウールやコットンに比べて少し神経を使うのが麻の生地になります。麻のオリジナル生地を織ってくれる機屋さんは本当に綺麗な生地を織って頂けます。時々織った生地を見ても、キズが本当に少なくて、感動します。
夏の麻100%の生地は快適さが全然違うので、今まで麻を着てこなかった方にはぜひオススメです。店頭で品質表示を見て、麻100%の商品を選んで頂けましたら嬉しいです。尾州の麻が良いという方がおりましたら、お気軽にお問い合わせ下さいませ!!