66. 麻のオリジナル生地で仕立てたセットアップ
2022年02月28日
今回は尾州で製作したオリジナル生地で仕立てたセットアップをご紹介させて頂きます。タテ糸とヨコ糸の太さが違う糸を使用した、綾織の生地になります。麻ですとシャツ生地のような薄い生地のイメージがあると思いますが、今回はパンツにも使用できるくらい少し厚めの生地感になっております。
今回は生地ではなく出来上がり後の製品洗いに付いてお話させて頂きます。製品で洗うことで洋服に立体感が出ます。特に麻はシワになりやすので、シワの凸凹が良い表情をした服に仕上げてくれます。これは好みでもありますが、キレイに着用したいのであればこの一手間は入りませんが、堅苦しくないカジュアルな雰囲気にしたいのでしたら洗うことによって全然雰囲気が違っていきます。
写真二つを比べても洗い前と洗い後で服の表情が違うのがわかるかと思います。洗い前はキレイで、洗い後は悪くいってしまえばシワが多いです。でも繰り返しになってしまいますが、いくら最初はキレイな見た目でも麻は着用していく内に必ずシワになってしまいます。特にキレイな生地にシワが入ってしまうと折れたようなシワになってしまいます。製品で洗うことによって元々シワを出して、着用していっても折れたようなシワでなく柔らかいシワになるので着用していっても見た目の印象は変わりません。
このシワの感じが個人的には気張りすぎてない感じで大好きです。麻や綿は洗えることが大きなメリットかと思います。特に麻は水につけることで強度が上がる繊維です。なので、クリーニングに出すにしてもドライではなく水洗いにした方がオススメです。(キレイに着たいのであればドライの方が良いです)綿素材も吸水性が高いので水が繊維の中まで浸透するので水洗いがオススメです。
素材の特徴を考えて、着用後のことも頭に入れた服作りを心がけております。天然素材の機能性の良さを多くの方々に知っていただけたら嬉しいです!!