6.染色について〜ウール染色〜
2021年08月02日
今回は染色についてお話させて頂きます。
染めにはトップ染め、糸染め、生地染め、製品染めの4つあります。
・トップ染め → 糸になる前のワタの状態で染める方法。なので色々なワタの色を組み合わせて糸にすることができるためベタではない深みのある糸ができる。
・糸染め → 糸になった状態で染める方法。今回お話しするのが糸染めのかせ染めとP.P染めになります。
・生地染め → 生地にしてから染める方法。
・製品染め → 最終の製品の形にしてから染める方法。
今回は糸染めのかせ染め・P.P染めにフォーカスしてお話しします。
P.P染めは主にスーツ地などに多く使われる梳毛の糸がよく使われます。写真のように大きな釜の中に、P.Pと呼ばれる棒に糸を巻き付けものを入れて染め上げていきます。なのでP.P染めと呼ばれています。大きな釜に入れるので、一度に多くの糸を染め上げることができるのがメリットでもあります。
次にかせ染めですが、P.Pと呼ばれる棒に巻くことなく、糸を束状にして染色します。P.P染めと比べて一気に多くの糸を染めることはできないですが、染めムラも少なく、棒に巻き付けていないため糸に負担が少なく本来の糸に近い形で染色することが可能です。
N tailor design オリジナルの生地では麻やコート地はかせ染め、スーツ地はP.P染めで染色しています。オリジナル生地は糸から生地になるまで尾州の工場と連携し製作しております。