22. 尾州産オリジナル生地紹介
2021年09月27日
今回もAWの生地を紹介したいと思います。
前回同様に表と裏で生地の色が違う生地になります。ですが二重織ではなく一枚の通常の生地になります。この場合考えられるのがタテ糸とヨコ糸の色が違うことと、組織が3/1,2/1の綾の可能性があります。写真の生地はタテ糸にネイビーの綿糸、ヨコ糸にグレーの麻糸を使っており、組織はデニムといっしょの組織になります。
上記で黒い部分がタテ糸が表に浮いていることを表していて、白い部分がヨコ糸が表に浮いていることを表しています。16マス中12マスがタテ糸のネイビーが表に浮いているので、ほぼほぼ表側はネイビーになるということです。裏面は写真の組織図の逆になるので、ヨコ糸が12マス裏面に浮いていると言うことになります。
デニムもこの組織と一緒で表側のネイビーが、逆に裏側は色が変わって、薄いベージュみたいな白っぽい色が強く出ていると思います。
色だけではなく表側は綿糸なので、比較的表情は綺麗です。裏側は麻糸が多く出ているので、ヨコに麻の特徴であるフシが多く見られます。裏側は麻のドライなタッチが肌にあまり引っ付かずに暖かい日でも快適に過ごすことができ、逆にネイビー側を裏側で仕立てると、綿糸の優しい肌触りが味わえます。
裏使い、表使いで同じ生地でも仕立てると着心地が変わってきます。素材の特性を理解し、服作りをすることでより用途にあった快適な生活に繋がります。