176. 尾州のウール・リネンシャツ
2023年05月15日
今回は尾州で製作したウール・リネン生地で仕立てたシャツをご紹介させて頂きます。
経糸にグレーの66/1のリネン、緯糸にネイビーの2/72のウールを織ることで今回の生地を製作しています。
リネンとウールほぼ同じくらい糸の太さのものを使っております。
組織は朱子織ではないですが、ほぼ朱子織みたいな組織です。
今回のシャツは表面に出てるのがウールで、裏面に出てるのがリネンになります。
表面は緯糸のウールがが出て、裏面は経糸のリネンが多く出ている組織です。
なので上の写真はネイビーのシャツですが、裏面を使えばグレーのシャツになります。
上の写真はシャツと全く同じ生地で仕立てたセットアップになります。
全く色が違うのが分かるかと思います。
リネン側の裏面を表に使っているので、グレーのセットアップになります。
リネンとウールなので肌触り・風合いが全く違うので、見た目では同じ生地だと気づくのは難しいですが、
オリジナルで糸から企画し、生地を作っているからこそ出来る仕立てだと思います。
誰にも気づかれないオシャレです。笑
私がオーダースーツの店に勤めていた頃はウール・リネンの生地をほとんど見たことがありません。
尾州で生地の仕事を始めて、ウールとリネンを組み合わせるんだと感動した記憶があります。
しかも家庭用の洗濯機でも洗って大丈夫っていう。。。
こんな衝撃は大谷翔平が二刀流で活躍する以来受けていません。
シワになりにくいウールの良さをあえてリネンの使って消すという荒技は、
スーツ屋さんに勤めていた時には到底気づき得ないことです。
きれいに服を着るとういう自分の中の概念が崩されたのが、このウール・リネンです。
春・秋の季節はコットン・ウールやウール・リネンの素材は凄くオススメの素材になります。
ぜひ尾州で製作した生地で、カジュアルの服をお仕立てするのはいかがでしょうか?