162. 23-24秋冬の新作生地規格
2023年03月13日
今回は秋冬に向けて、オリジナル生地の新規格が決まりましたので、その詳細をお話させて頂きます。
素材はウール100%。
やっぱり秋冬の服はウールなしでは語れません!!
今年の秋冬は改めてウールの優しさ・凄さを確信しました。
この冬今日は思ったより寒くないなと思った時、着用しているのはウールのシャツでした。
これはウールが好き過ぎて、色眼鏡があるかもしれません。笑
アウターの中に、ウールのシャツを着用するだけで、体感の暖かさは全然違いました。
この体験から、次の秋冬はウールのシャツ素材の生地を絶対作ろうと考えておりました。
自分が着用したいからもありますが。
今回は梳毛と呼ばれる細い糸のウールを使っていきます。
スーツによく使われる糸です。
シャツなので、そこまで重い生地になってはよくないので、
梳毛が最適な糸になります。
番手(糸の太さ)は2/72,2,/60と呼ばれる糸になります。
この糸の太さと密度で、おおよその生地の薄さ・重さが決まります。
今回の生地規格のポイントは密度です。
密度を少し甘くすることで、軽量で最適な厚さのシャツ生地になります。
アイテムはシャツ・シャツジャケットをめがけているので、密度が甘いことで生地の強度が少し落ちてもそれほど問題ではありません。
パンツで使用するとなると変わってきますが。。。
この密度が凄く重要で且つ難しいところでもあります。
ここは色々な生地に触れて、分解したりして試行錯誤していかなければいけません。
生地の仕事について、色柄は一緒でも生地の密度や整理加工で服の表情が凄く変わることを実感しました。
良い服を仕立てるためには生地の潜在能力を理解することが一番大事だと感じています。
今回は経糸に黒、緯糸にチャコールグレー・ブラウンの2色を使います。
緯糸の2色は番手を変えて、少し生地の厚さを変えようかと思っています。
本当に微妙な差ですが、どのくらい服になると着心地が変わるのか個人的にも知りたいので、番手を変えてみます。
組織は2/2の綾です。
ザ・ベーシックです。
やっぱり2/2の綾、平織が最高だと思います。
整理は縮絨と呼ばれる加工にしようかと思います。
まだ整理についてはどうしようか決まってないので、また仕上がりましたらブログにアップさせて頂きます。
来年の秋冬はウールシャツを是非試して頂きたいです!!