152. 尾州の生地でサンプルジャケット
2023年02月03日
今回は春夏に向けて仕立てた、ジャケットをご紹介させて頂きます。
尾州で糸から企画したオリジナル生地を使っています。
オリジナル生地で製品にして、着用する時の高揚感は言葉に表せられない程興奮します。
もちろん着てイマイチだなってこともありますが・・・笑
生地を企画し始めたのが、去年の9月になります。
経糸にブラウンのリネン。
緯糸にネイビーを使用しています。
糸の芯まで染めない染色方法を使っているので、所々白っぽさが写真を見ると分かるかと思います。
この微妙な染色方法が、深みがある生地を演出してくれます。
糸の太さはリネンでも細番手を使用しているので、生地の厚さは薄手になります。
上の写真が実際の生地を織っているものになります。
左の写真が、経糸になります。
経糸だけですとブラウン一色ですが、
緯糸のネイビーを打ち込むことで、右の写真の様な生地になります。
この色の深みがなんとも言えません。
そして生地が織り終わったら、整理加工になります。
今回も生地を洗いたくって、コシを落とす加工をしています。
毎度出てくる機械ですが、このマシーンで洗っていきます。
生地の状態でしっかり洗う理由は風合いを出すのはもちろんのこと、生地をあまり縮まなくさせる効果があります。
家庭の洗濯でリネンを洗うと、縮んだ経験ありませんか。
リネンですと製品洗いをしているものもありますが、綺麗にシワのないリネンの服は高確率で縮みます。
リネンを綺麗に着るということは、間違いなくどこかで負荷がかかっています。
シワこそリネンの良さだと私は思います。
仕上がりもふっくらとした生地に仕上がります。
今回のジャケットは製品になってからも洗いをかけています。
見た目はくちゃくちゃに見えるかもしれませんが、シワが入ることで決めすぎない格好良さがあります。
薄手なので、シャツ感覚で羽織れるジャケットになります。
暑い夏でも、ジャケットが必要な時には持ってこいのアイテムです!!
近くでみると、ブラウンの色が良い味を出してくれています。
また外で太陽に当たると全然違う表情にもなります。
冬は全身ウールコーデで、夏は全身リネンコーデにすることで、快適に過ごすことができます。
オシャレは我慢とも言いますが、私自身も年齢を重ねていくと、快適に過ごせる服が良い服だなと思うようになってきました。
そのために色々な生地を作って、服にして試して行かないといけないと感じています。
洋服で快適な生活の助けができるようにしたいと考えております。
またオリジナル生地の製品が上がってまいりましたら、ご紹介させて頂きます!