133. オリジナル生地製織中
2022年10月21日
前回に引き続きリネンのオリジナル生地についてお話しさせて頂きます。
現在整経を経て、織りの工程に入っています。
織機はレピア織機と呼ばれる、ションヘルより少し高速織機で織っています。
右の矢から緯糸を出して、真ん中で左の矢に受け渡しています。
これがレピア織機の特徴になります。
今織っている動画の生地は経糸にブラウン、緯糸にネイビーの糸を使ったシャンブレーの生地になります。
上の動画は経糸が切れたので、修正する作業をしています。
切れた経糸を綜絖と筬に再度入れないといけないので、結構面倒な作業です。
織機のスピードが遅いほど糸が切れないです。
そう考えると低速織機は糸に負担をかけてないということになります。
リネンは乾燥したりすると、よく切れやすいこともあるので、非常に厄介な素材です。
遠くではわかりにくいですが、近くで見ると、ブラウンとネイビーの糸で生地ができていると分かります。
白い部分は耳になります。
リネンを織る時は必ず耳糸が必要になってきます。
素材はコットンです。
この耳がないと、端のリネンの経糸が切れてしまい織ることがままならなくなります。
この1センチちょっとの耳がリネンを織ることを可能にしてくれるのです。
発明した人は天才です!
上の写真は、切れた経糸を探している所です。
最初はこの切れた糸を探すことが一苦労です。
だんだんと早くなってきますが、ベテランの方になると一瞬で、見つけてしまいます。
とにかく経糸が切れると面倒なのです。
この生地が織り終わったあとは補修・整理で仕上がりになります。
そして来年の春夏に向けて、半袖シャツのサンプルを作ります!!