124. 尾州(一宮)の織り工場の日常
2022年09月19日
今回はワインダーと呼ばれる工程についてお話しさせて頂きます。
ワインダーは整経の前に必ず必要な工程になります。
整経とは経糸を準備する工程になります。
この整経で使う糸の量を計算して、必要な分だけに小分けしていく工程がワインダーになります。
生地を作る時、一つ一つの生地長さが異なります。
生地の長さが変われば、使う糸の量も変わってくるので、このワインダーの作業が必ず必要となってきます。
どのくらい糸を使うのかは設計書を見て、計算していきます。
長さ÷重さ=番手
の公式に当てはめて計算していきます。
計算方法は忘れてしまいました。笑
現場にいた当時は、何回も計算してたはずですが、数年たっただけですが、記憶が凄く曖昧です…
一本あたりの長さを決めて、設定することで、自動でワインダーが止まる仕組みになっています。
これを何百本と作っていきます。
ワインダーは綜絖差しや筬差しと違い、機械が自動でやってくれるので、凄く神経を使う作業ではないですが、弱い糸だったりするとよく糸が切れるので、結ぶ作業が多くなる時はめちゃくちゃ大変です。
ここで糸が弱いことを把握できたり、糸の太さを把握できたりするので、糸の不足等の対応をすることができます。
このワインダーで糸の質を把握することも重要なポイントになってきます。
工程自体は単純に感じますが、ここで糸の状態を把握することで、整経・製織の工程でスームーズさが変わっていきます。
因みに写真の糸は中番手の綿だったので、全く糸も切れずに、問題なく進行していきました。
N tailor designでは尾州で糸から私自身が規格した、オリジナル生地も製作しております。是非尾州で作った生地を触って、見て、興味を持って頂けると大変嬉しく思います!!