115. 荒川亮太の道のり〜第5話〜
2022年08月19日
今回は転職してオーダースーツ屋に勤めた話をさせて頂きます。
今振り返ると、本当にここのオーダースーツ屋さんに入ったことが良かったと強く思います。他のオーダー屋さんでは学べないことを沢山教えて頂きました。ここの店に入ったからこそ今があるし、本当に良かったと思います。
お店には色々と迷惑をかけましたが。。。
この時はとにかく勢いがあって、接客もしたことないのに、新規のお客様が来たら自分が全て接客してやるぐらいの勢いでした。
オーダースーツの接客は採寸や生地・デザインのアドバイスなどやること、覚えることが沢山あります。まだ入りたての自分が出来ないにも関わらず、接客しないと成長はないと思い込み、どんどん接客をしていきました。
凄くミスや失敗をしたと思います。新規できたお客様のリピート率を下げていたと思います。
今振り返ると、最初に沢山接客したことで、覚えるスピードは早かったと思います。自分としては良かったのですが、店には最悪の店員だったと思います。
あとやっぱり洋服が好きだったので、常に自分なりにカッコいいスーツはどんなんだろと考えていました。これは今でもそうですが、納品時ここをこうしたらもっとカッコよくなるのではないかと考えるようにしています。
この世界に入って思うのですが、洋服は本当にちょっとした部分の変化が、着心地や見た目に影響が出ます。ここが本当に難しいです。。。
やっぱり好きなことって自然と探究心が出てくるなと思います。
そうやって接客をしていくうちに少しずつお客様がリピートしてくれるようになっていきました。
この仕事はリピートがめちゃくちゃ嬉しいです!!
電話でアポイントくれたり、また来店してくれた時は最高の喜びを味わえます。
新作の生地が入ってきたら、この顧客様にはこの生地喜びそうだなと考える時間も好きでした。
ここで生地の魅力に出会ったこともあり、テキスタイルの仕事に興味が湧いてきたのかもしれません。
オーダー屋に勤めて1年程たった頃、海外で生活したいという思いが湧いてきました。
漠然と全く違う環境に置かれたら自分はどうなるのだろうと考え始めました。
この時は窮地に追い込まれる程、自分は凄い力を発揮するのではないかと思っていました。
本当に自分を過大評価していた時期です。
英会話教室にも通い始めて、一年半程準備をして、海外に飛び立ちます。
オーダースーツの仕事はめちゃくちゃ良い仕事でした。消防ではなかった喜びがありました。
でも売り上げのことを強く言われることに違和感がありました。
正直そこから逃げ出したいと思う気持ちはありました。
あの時はとにかく海外に行きたいから辞めるみたいなことを言っていましたが、ちょっと逃げみたいな部分もありました。
自分探しの旅みたいなものです。
なのでこの時は帰ってきた後また服の仕事をやろうとは考えていませんでした。
世界を相手に仕事をしてやろうみたいなことは考えていました。
本当に調子に乗っていたと思います。
そして次回はどん底を味わう海外編になります。