108. 尾州(一宮)で生地ができるまで〜第5話〜
2022年07月25日
今回は織りについてお話しさせて頂きます。
生地で一番有名な箇所が、織機で織る工程かと思います。
しかしここまでブログでも書いて来たように、生地の設計や染色・整経・綜絖差し・筬差しの工程をすることで、生地を織ることができるということを知っていただけたら嬉しいです!
織機で織るということを簡潔に言いますと、緯糸を打ち込んでいくということです。
整経で経糸を準備して、織機で緯糸を打ち込んで生地にしていきます。
織機が大きくて凄く複雑な工程かと思われますが、大きなくくりで言えば意外に単純です。
しかし素材によっての微調整や、糸のテンション等が非常に難しく、長年の経験が必ず必要になってきます。
オリジナル生地では2種類の織機のどちらかを使用して織っています。
ションヘル織機は低速織機で、レピア織機は高速の織機となります。レピア織機よりも速い織機もあります。
https://www.toyota-shokki.co.jp/products/relation/textile_variety/
上記のサイトに織機の種類がわかりやすく載っているので、ご覧下さいませ。
ションヘル・レピアともに音が非常にうるさいです。笑
織り工場で間違いなく電話はできません。
織り工場で働き始めた時に一番驚いたのが、糸が結構切れるということです。
出来上がった生地を見ると本当に綺麗な生地ばかりなので、驚きがありました。
また次回お話しさせて頂きますが、織り終わった後に、生地の補修と呼ばれる工程があります。この工程で、織り傷を修復していきます。スーツ生地は特に厳しく補修していきます。
この織る工程を本当に詳しく拝見できる場所があります。
トヨタ産業技術記念館になります。
紡績からの工程を拝見できるので、とても勉強になりました。
生地好きの方でしたら、間違いなくディズニーランドよりも楽しいかと思います!!
ぜひオススメです!
次回は生地の補修についてお話しさせて頂きます。