181. 尾州の生地でパンツ
2023年06月09日
今回は夏に向けてのパンツのご注文が入ったので、その生地をご紹介させて頂きます。
経糸に強撚糸のコットン、緯糸にリネンの組み合わせになります。
色がキモで、白に見えて白ではありません。
経糸に黄味の薄グレーの色糸を使用しています。
緯糸はリネンの白になります。
経糸に少しの色糸を使うだけで、少し黄味がかった色になります。
この色は中々低価格ゾーンでは表現できない色味だと思います。
(最近のユニクロ等微妙な色味もうまく出してきますが。。。)
上の写真を見ると分かりますが、
横に糸が走っているのが分かるかと思います。
これが、リネンです。
タテは全く走らず、ヨコだけ走る。
この表情がリネン好きにとっては神戸の夜景よりも絶景です。
リネン100%にはないコットン・リネンだからこその見え方です。
もちろん尾州で作った N tailor design のオリジナル生地になります。
組織は平織で、生地の規格としてはベタ中のベタですが、
仕上げを通常の生地とは変えています。
整理加工で洗いに洗い、そして製品になっても洗います。
出来上がりはシワクチャになりますが、やっぱりコットン・リネンの長所を最大限生かすとしたらこの方法が一番いいなと思います。
着る前の見た目より、何回も着た時の見た目の方が大事だなと。
夜に『嫌われる勇気』を読みながら、ふとした瞬間に思います。
暑い夏、上着は涼しげな感じで、下のパンツは以外とあまり考えていない方も多いかと思います。
暑さも寒さもパンツからだと私自身がここ数年体感しています。
夏はぜひリネン素材が入ったパンツを着用して頂きたいです。
リネンってこんなに優しい奴だったんだと見直して頂けると思います!!