148. 尾州で製作したオリジナル生地でコート
2023年01月20日
今回は次の秋冬に向けて、サンプルコートの生地をご紹介させて頂きます。
去年の冬からどうやって寒い冬を快適に過ごすかを考えてきました。
色々な素材着用してみたり、色々な厚さのコートを試してきました。
結果やっぱりウールなんです。笑
機能性・格好良さでウールに勝てる素材はないんです。
問題は価格だけです。。。
そして今回は肉厚のウール生地でコートを製作し、
どれだけ暖かいのか。
重さによる着心地はどうなのか。
を着用して試していきたいと思っております。
今回の生地は6番の糸を2本撚り合わせて、3番の糸に撚糸しています。
6番・3番は野球の打順ではなく、糸の太さを表しています。
この3番は織物の中ではとてつもなく太い糸です。
スーツはおよそ36番・40番あたりが多いので、10倍近く太い糸になります。
ここまで太い糸ですと、織ってくれる機屋さんも限られてきます。
なのでこのくらい糸で作った生地は中々見る機会は少ないかと思います。
あったとしても、凄く高額な商品だと思います。
今回の糸に大きな特徴があります。
スーツに使われるストレート糸ではなく、手つむぎ風に紡績されているので、場所によっては膨らんだりしています。
場所に糸の太さが太くなったり、細くなったりしています。
この糸のお陰で、綺麗な生地ではなく野暮ったく、無骨な生地に仕上がります。
ワイルドな生地もめちゃくちゃカッコ良いんです。
今回2本の糸を撚り合わせていますが、違う色同士を撚ることで、メランジっぽくなっています。
無地ですが、ただの無地では終わらせません!
組織はコート生地では珍しい平織になります。
糸が太いので、綾織にするとあまりにも目付けがつきすぎてしまうので、目付けが一番付かない平織にしています。
それでも十分に重い生地ですが。。。
整理加工はできる限りフワッと暖かいコートにしたいので、
しっかり洗い込んで、起毛までしています。
どれだけフワッとさせれば気が済むんだというくらいフワッとしてます。
なので生地の厚さからしたら、想像以上に軽く感じます。
今回はあまり気を使わないコートに仕立てたいと考えております。
さっと置けて、シワが気にならない。
敢えて綺麗なコートではなく無骨なワイルドなコートに仕上げております。
いつでもどこでもちょっとした買い出しでも、サっと羽織れるコートです。
パンツがスエットでも作業着でもこのコートを羽織れば、洒落てるなと感じさせてくれるコートです。
今回の洒落ポイントでもあるストールとコートがセットアップになります。
想像するだけで、テンションが上がります。
久しぶりにディズニーランドに行く前日の夜の気分です。
またコートが仕上がりましたら、ブログにアップさせて頂きます!!