80. 尾州(一宮)の生地補修について
2022年04月18日
今回は生地が出来上がる前に、傷や汚れ等を修正してくれる補修についてお話しさせて頂きます。以前のオリジナルの生地作成の時も少しお話しさせて頂きましたが、生地を作成する上で、必ず通らないといけない工程になります。ここの工程を通さないと傷だらけの生地が世に出回ることになってしまいます。
織りあがった生地は、上記二つの写真ような糸の緩みやタテ糸が切れてしまったりなど、全く問題がなく綺麗な生地が織り上がることはまずありません。このような傷等を直すのが補修と呼ばれる工程になります。凄く細かい工程になるので熟練の技術が必要となってきます。
ルーペなどを使って、糸が抜けていたら入れたり、組織が違っていたらそこだけ直したりします。整理工程を行う前に補修をやることで傷等も全くわからない状態にすることができます。なのでこの生地の仕事をやる前までは生地は綺麗に作れる物だと思っていましたが、この補修工程があることで、綺麗ない生地が世に出回っているのだと凄く感じました。
今回は出来上がる前の生地の修正のお話しをさせて頂きましたが、洋服になった状態でも、生地の傷をキレイに直すこともできます。生地が仕上がった状態から直すのは跡が残ったりすることもありますが、遠くから見てわからないくらいに直せます。糸を引っ掛けたり、生地に穴が空いたりしても綺麗に直すことも可能です。
上記のサイトは洋服の傷を直す”かけつぎ”について説明されています。傷がついたりしたら処分したりしていましたら、ぜひ一度かけつぎの店に相談するのをオススメしたいです。本当にビックリするくらい凄い技術でだな〜と感じます。THE職人さんて感じです!!
私の中で、大抵の傷を直してくれる感覚があります。もちろんN tailor designにもご相談頂きましたら、ご対応させて頂きますので、お気軽にご連絡くださいませ。